年の差フレンドのホンネ体験談

絵文字ひとつ、スタンプひとつ 年の差友人と笑い合ったコミュニケーションの違い

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絵文字ひとつ、スタンプひとつ 年の差友人と笑い合ったコミュニケーションの違い

子供たちが独立し、時間に余裕ができた頃、私は何か新しい繋がりを求めていました。長年の友人との関係も大切ですが、今までとは違う世代の方と交流してみたいという気持ちが芽生えたのです。そんな時、地域のボランティア活動で出会ったのが、歳の離れた友人、由美さん(仮名)でした。

最初は、年の差がある方とどう接したら良いのか、少し戸惑いがありました。言葉遣いはこれで良いのだろうか、話は通じるのだろうか、などと余計なことを考えていたように思います。しかし、由美さんは分け隔てなく話しかけてくださり、すぐに打ち解けることができました。

由美さんとの交流は、主にボランティア活動の連絡や、日常のちょっとしたやり取りをスマートフォンで行うことが中心でした。ここで、私が想像もしていなかった「コミュニケーションの違い」に直面することになるのです。

スマートフォンの画面に現れた「?」

メッセージのやり取りで、由美さんが送ってくる絵文字やスタンプに、私はしばしば首を傾げました。例えば、私にとっては少しネガティブな感情を表すように見える絵文字が、由美さんからは全く違うニュアンスで送られてくることがあるのです。ある時、私が「少し疲れてしまいました」と送ったメッセージに、由美さんから特定の絵文字とスタンプが返ってきました。私にはその絵文字が「大丈夫?」ではなく、どこか突き放すような印象に見え、一瞬戸惑いました。スタンプも、可愛らしいキャラクターのものでしたが、それがどのような意味で使われるのか全く見当もつきませんでした。

また、言葉の略し方にも驚かされることがありました。例えば、「りょ」という一文字で「了解」と伝えるなど、短い言葉で済ませる由美さんのスタイルに、最初は慣れるまで時間がかかりました。「これはどういう意味かしら?」と一人で考えてしまうことも少なくありませんでした。

「それ、どういう意味?」正直に尋ねる勇気

最初は、分からないことを聞くのは恥ずかしいと思っていました。「こんな簡単なことも知らないのかしら」と思われたらどうしよう、と必要以上に身構えていたのです。しかし、由美さんの飾らない人柄に触れるうち、「分からないことは正直に聞いても大丈夫だ」と思えるようになりました。

ある日、思い切って由美さんに尋ねてみました。「あのね、由美さんが送ってくれたこの絵文字なんだけど、私にはちょっと意味が分からなくて。どういう時に使うの?」と。

由美さんは少し驚いた様子でしたが、すぐに笑顔になってこう答えてくれました。「ああ、これですか? これはですね、少し大変そうな相手に『頑張ってね』とか『応援してるよ』っていう気持ちを込めて使うことが多いんですよ。世代によって、絵文字の感じ方も違うんですね、きっと!」

そして、スタンプについても「このスタンプは、『大丈夫だよ』とか『心配しないで』っていう時に使うんです。可愛いでしょう?」と教えてくれました。言葉の略し方についても、優しく「私たちの間では、こうやって短く済ませることが多いんです」と説明してくれました。

違いを知って、笑い合って深まる関係

由美さんと正直に話し合ってから、私の気持ちはとても楽になりました。分からないことは聞いても良いのだ、そして、違いがあることは決して悪いことではないのだと心から思えるようになったのです。

由美さんも、私が持つ昔ながらの言葉遣いや、絵文字をあまり使わないスタイルを面白がってくれるようになりました。「〇〇さん(私の名前)の丁寧な言葉遣い、なんだか新鮮で良いですね」「絵文字をたくさん使わないのも、かえって気持ちが伝わってきます」と言ってくれたこともあります。

お互いのコミュニケーションスタイルの違いを話題にして、一緒に笑い合うことも増えました。「この絵文字、〇〇さんの世代だとこう感じるんですね!」とか、「由美さんの使っているスタンプ、今度私も真似してみようかしら」などと話していると、年の差があることすら楽しく感じられるようになりました。

年齢を気にしない友情を育むために大切なこと

今回の体験を通じて、私は大切なことを学びました。それは、新しい人間関係を築く上で、年齢差によるコミュニケーションの違いを恐れる必要はない、ということです。むしろ、その違いを面白がり、お互いに正直に尋ね合うことで、関係性はより深まるのだと気づかされました。

若い世代の方との交流に一歩踏み出せないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。どのように話しかけたら良いのか、話が合うのか不安に思われる方もいるでしょう。しかし、私の体験がお伝えしたいのは、分からないことは素直に聞く勇気と、お互いの違いを尊重する気持ちがあれば、年の差を超えた温かい友情はきっと育めるということです。

絵文字ひとつ、スタンプひとつといった些細な違いも、笑い話にできるような関係性は、毎日に彩りを与えてくれます。年齢を気にせず、新しい出会いや交流を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの世界がもっと豊かになるはずです。